【 あいつがいるから 】

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山は嫌い 
思い出しちゃうもの
あんな日々
思い出せば辛いだけ

『恐山』ってゆう
名前だって大嫌い
忘れられなくなるもの
あんな日々
忘れなきゃ苦しいだけ

一人ぼっちならね

一人ぼっちなら
絶対辛いに決まってる
絶対苦しいに決まってる

一人ぼっちならね

出会う度に
あいつは何故か泣いていた
ゆるくて泣きむしで
あたしよりずいぶん弱かった

でもあいつは
最大の武器をもっていたから
誰もが負ける最大の武器
それはあいつの
笑顔だった

あいつだって辛かったのよ
あいつだって苦しかったのよ
だけどあいつは笑ってるじゃない

どうしてあたしは乗り越えられない?
どうして過去にしばられる?

あいつの祖母の一番弟子
能力的にはすごくても
心はこんなに弱いんです

誰か一緒にいてください
誰かあたしを支えてください

きっと乗りこえれるなんて
そんな自信なくしちゃった
「絶対できない」
そんな言葉が
あたしの心をしめつける

「そん時は、オイラが
     シャーマンキングになって
     なんとかしてやる」

なんで?
なんでそんな事いえるの?
あんたも辛いんでしょ?
なんで人のことまでかまってられるの?

わからない
わからないのよ

なんでこんなに

うれしいの?

乗りこえる自信なんて今もない
けど少し安心した
一人じゃないもの
あいつがいる

何であたし
こんなに安心してるの?

あたしより弱いあいつが
本当にあたしを助けてくれる?

ううん
そんなことどうだっていい
助けてくれなくてもいい
弱くたってかまわない
あたしのそばにいてくれるから

あたしのそばで

こんなにも

うれしそうに笑ってくれるから

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