★意外な弱点★

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ゴロゴロゴロ…


≪…という訳で、今日は一日中雷雨が…≫

リビングの大型TVからは、今日の天気予報を放送している。
……雷の音を聞いただけで今日は雨になるくらいわかってるのに。

ゴロゴロゴロ…

さっきよりも雷の音が強くなった。

ざあああああああ…

「うっへー…。もう降って来やがった…」
「新一、この雨では帰れんじゃろう。蘭くんに連絡して、暫く雨宿りでもしておけ。わしは今から旧友の新作発表会に行ってくるからな」

「この雨の中行くのかよ…」と、コナンは思いつつ灰原と一緒に博士を送った。

「ふー…。灰原ぁ、珈琲淹れて」
「はい、ブラック」
「…やけに早くねぇか?」
「あなたの行動くらい、すぐにわかるわよ…」
「ふう〜ん…」

ざああああああ……

…どれくらい時間が流れたのだろう?

ピカァ!ゴロゴロ…

「…こりゃあ止みそうにねぇな…」
「………………」

ドドーン…ガラガラ…

「うわっ!…こりゃあ近くに落ちたな…」

フッ

突然電気が消えた。…どうやら、周り一帯も停電している。

「雷雨のうえに停電かよ…。踏んだり蹴ったりだな…」
「そうね…………」

「灰原、おれちょっとブレーカー見に行ってくる」

…だが、灰原からの返事はない。

「灰原?」

ドンガラガッシャーン…

突然、阿笠邸に響き渡る轟音。

「…っ…」
「ったく…無闇やたらに動き回るから…」
「…懐中電灯探してたのよ…」
「大丈夫だ。だいぶ暗闇に目が慣れてきた」

コナンはそう言って、闇の中に消えていった。

…数分後

「あ〜、疲れた…。何であんな所にブレーカーがあんだよ…」
「………………………………」
「灰原?」

その瞬間、

ゴロゴロゴロ…

と雷鳴が鳴り、雷が落ちた。

ふと、コナンが視線を戻すと、灰原の姿がない。

「あれ?灰原ー?」

その瞬間、自分の下半身に力が加わる。
足元を見ると、灰原が自分の足にしがみついていた。

「灰原?どうかしたのか?」
「…!…別に。何でもないわ」

だが、灰原の顔はうっすらと蒼ざめている。

……ははぁーん…さてはこいつ…(._.)

「灰原、おめぇ…雷が怖いんだな?」
「なっ…違うわよ!」

灰原は少し口調をこわばらせて叫んだ。
…よく見ると、顔が蒼いばかりか少し小刻みに震えている。

ガガァァァン…

再度、雷が鳴った。その瞬間、灰原はまたコナンにしがみついている。

「…この状況で雷が怖くないなんて言えるわけねぇよな?」
「…………………」

結局、灰原は雷が鳴るごとにコナンにしがみついていた。

「ぎゃーーーー!苦しいって!息…息が出来ねぇ!」
「…………………………………………」
「ギブ!灰原、ギブ!ギブギブ!…ぎゃーーーーー!」

その後、コナンと灰原は気を失った。コナンは窒息、灰原は恐怖で気絶したらしい。

「おーい、新一、哀くん…」
「あ、博士…。良い所に来た…」
「なにがじゃ?」
「あー、死ぬかと思った・・。灰原急に俺の首締めてきたから…」
「…………」

灰原はいまだ気絶している。時々体が強張ったりもしている。

「そう言えば哀くん…、雷が苦手じゃったのう…」
「知ってるなら早く言えよ!危うく死ぬかと…ぎゃーーーーー!」
「し、新一!これ、離すんじゃ哀くん!このままでは新一くんが死ぬぞ!」
「…………」

結局、コナンは灰原の目が覚めるまで(雷が収まるまで)首を締められた。
その後、天気予報で雷雨が伴うと言われた日はほぼ100%来なくなった。

 

 




―後書き―
えー、哀ちゃんがもし雷苦手だったら…という気持ちで書いてみました。…なんか意味不明ですね…(苦笑)
しかもコナンくん何度も首締められてるし(微笑)
ちなみに、その後の会話も書いてみました。

「コナンくん、どうしたの?最近博士のところに行ってないじゃない」
「う、うん…。ちょっとね…」
「どうしたの?又何かあったの?」
「べ、別に…(流石に首締められたくないから…なんて言えねーよな)」
「ふぅーん?変なコナンくん」

…です。
というわけで、これからもよろしくお願いします。
灰原藍より

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