| .君との約束は僕の決意・・・
 
 「…ごめんなさい…私はもうアナタの傍に居られないわ…」
 「何言ってるんだよ!どうしてだよ…」
 「これ以上アナタの傍に居れば迷惑がかかるだけだもの…だから…さよなら…」
 「おいっ!待ってくれ!」
 
 ギュッ…
 腕を強く掴む…
 「…行かないでくれ…頼む…」
 「…………」
 目を合わさないよう俯く…
 「灰原!!!」
 
 
 
 
 「カッーート!!」
 「……」
 「コナン君〜何してるんですか。これはヤイバーを狙う悪の組織から抜け出した女をヤイバーかくまってたけど女はこれ以上、裏切り者が傍には居てはいけないとヤイバーに別れを告げる場面ですよ。何で灰原さんの名前を言うんですか?」
 「わりぃ…つい…」
 「全く…今日はこの辺にしといて終わりにしましょう」
 コナン達は今度の学芸会でする劇の練習をしていたのだ。
 
 「ねぇ痛いんだけど離してくれない?」
 「…あっわりぃ…」
 コナンは掴んでた腕を離す。
 「全く女優の息子だから演技上手いのは分かるけど感情移入しすぎよ」
 「うっせぇ…」
 
 ―本当にオマエが居なくなるて不安があるからなんだよ…
 
 突然、姿を消しそうで…
 
 
 「心配しなくても私は何処にも逃げないわよ」
 「へっ?」
 「運命から逃げるなて言われたからね。私がそんなに信用ならない?」
 「別にそういう訳じゃ…」
 
 「コナン君〜哀ちゃん〜何してるの?帰ろうよ」
 「ええっ。ほらアナタも行くわよ。あの子達待たせちゃダメでしょ」
 「ああっ…」
 
 …別にオマエを信用してない訳じゃない…むしろ頼りにしてる方だよ…
 同じ境遇の同士…だから1番俺の気持ちを解ってくれるて…
 なのにいつかコイツは居なくなるという不安は消えない…
 
 
 
 「じゃあね〜コナン君、哀ちゃん♪また明日ね♪」
 「ええっじゃあね」
 歩美達と別れた後、哀が口を開く。
 「…私はアナタが約束した事、破らない限り居なくならないわよ…そうアナタが私を守ってくれるて約束…守ってもらえなきゃ奴らに見つかって殺される…私の存在が無くなるて事…だから余計な心配するより私をしっかり守りなさい」
 「偉そうだな…てめぇ…」
 「あらっそう約束したのはアナタの方なのよ?」
 「分かってるよ…」
 「まぁ私は守ってあげたいと思うようなか弱い女の子じゃないけどね」
 (本当可愛くねぇ…オメェは十分守ってやらなきゃならねぇか弱い奴だよ…本当は弱いくせして弱音さえ吐かずに無理ばっかしやがって…)
 
 
 ―やばくなったら何とかしてやる―
 
 何があっても守ると決めた…
 
 あの時交わした約束…
 
 オマエが居ないと守りようがないんだから…何処へも行くなよな…
 
 オマエが居なくなるという不安を消す術(すべ)は分からないけど…
 
 運命から逃げるなと言った俺の言葉に応えてくれた…
 
 俺を信じてくれてる…だから俺も信じてる…
 傍に居て守るよ…オマエが居なくならないように…
 
 
 
 ギュッ…
 そっと哀の手を握るコナン。
 「…またオメェがさらわれたらいけねぇし…送ってやるよ…それにちょうど博士にも用事あるし…」
 「素直じゃないわね…」
 「お互い様だろ…」
 「くすっそうね…ところで用事て?」
 「あ…スケボーの調整を…」
 「それ昨日してもらったばっかりじゃない…」
 「うっそれは…」
 「くすっ…」
 「/////」
 
 2人は肩を並べ手をつなぎ歩いて帰っていく…
 
 END
 
 あとがき
 
 これは今のOPの最初の歌詞「突然君が居なくなる・・・」から思いついた話。
 この歌詞聴いた時「コ⇒哀」だ〜って想いました。
 女言葉で代名詞は「私」だが・・・
 あと麻衣ちゃんの「time after time〜花舞う街で」も。
 「緩やかな風吹く街でそっと手を繋ぎ歩いた坂道。今も忘れない約束・・・」が最後の場面ですね。
 この歌はお気に入りでよく聴いてます。
 
 すずらん
 |