記 憶 



「私、今まで分らなかったけれど江戸川君のことが好き。」
(そう、この気持ちに気がついたのはつい最近だった・・・。)


「灰原さん、ちょっといい?大事なお話があるの。」
「ええ、いいわよ。」
二人は場所を移動した。
「灰原さん、本当のこと言ってね。灰原さんはコナン君のこと好き?」
「えっ///////分らないわ。最近彼のことをどう思ってるのか分らないの・・・。」
「じゃ〜コナン君に告白してもいい?」
「だめ!!え・・・・・?私・・・・・今・・・・・・。」
「やっぱりそうか。灰原さん、もっと自分に素直意なってもいいと思うよ。実を言うともうコナン君に告白しちゃったんだ。でもあっさりふられちゃった・・・・。好きな子いるんだって。だけど後悔はしてないよ。だから灰原さんにも後悔してほしくないんだ。だって友達だもん!!だからさ、コナン君に自分の気持ち伝えてみなよ。きっとその方がすっきりすると思うよ。」
「ありがとう、歩美ちゃん。自分の気持ち伝えてみるわ。そして私が彼のことを好きだということに気が付かせてくれて本当にありがとう。」
(告白してみよう・・・・・。たとえ彼が蘭さんを好きだとしても・・・・・。)


「ごめん・・・・・。俺好きな奴いるんだ。」
「蘭さん・・・でしょ?」
「ああ。」
「そう。わかったわ。」
「じゃあまた明日、学校でな。」
「ええ・・・・。また明日。」
(分っていても振られるのは辛いわね・・・・。私も蘭さんのように彼に必要とされる女になりたかった・・・・。)
キキーッ
(何・・・・・今の音・・・・・・まさか・・・・!!)
コナンが帰っていった道に行くとコナンは車に引かれて倒れていた。
「江戸川君大丈夫?!しっかりして!!」
だがコナンの返事はなかった・・・・・・。コナンは病院に運ばれ手術を受けた。蘭と小五郎が駆けつけた。
「哀ちゃん。コナン君は?」
「目が覚めればだいじょうぶだって先生がおっしゃっていたわ。」
「そう。よかった〜〜!!」
「心配かけやがってまったく。」
(やっぱり好きな人が一番思っている人の隣にいると惨めになるわね・・・・。彼に愛される蘭さんが羨ましい・・。)

小五郎は仕事に戻り、2時間後コナンは目を覚ました。
「コナン君、よかった〜〜!!目が覚めたのね。もう2時間寝たままだったから・・・・。本当によかった〜〜!!」
「え〜っと、お姉さん誰?」
「もう、何言ってるの?私よ、蘭よ。」
「蘭さん?」
「コナン君どうしたの?なんかおかしいよ。」
「私、先生呼んでくるわ。」
「ありがとう哀ちゃん。」


先生の診断が終った。
「多分、車と衝突したときのショックで記憶を失ったのでしょう。まぁ少しずつ戻ってきますと思いますが・・・。」
「そうですか・・・・。ありがとうございました。」
「いえいえ、また何かあったら教えてください。では、失礼します。」
コナンは疲れていたのか寝てしまった。
「哀ちゃん今日はありがとう。哀ちゃんがいなかったらコナン君もっと重症だったかもしれなかった・・・。もう哀ちゃんも遅いから家に帰った方がいいよ・・・。」
「ええ、そうするわ。博士が心配するから。それじゃ、蘭さんさようなら。」
「ええ、さようなら・・・・。」
灰原はドアをしめようとした。蘭の顔から光るものが見えた。
(えっ・・・・。蘭さんが泣いてる!!)
「私はまた一人になっちゃった。どうして私はいつも一人なの?ねえ、コナン君お願い私のことを思い出して・・・・。私を一人にしないで!!!」
(江戸川君よかったわね・・・。あなたは江戸川君であっても蘭さんに愛されているのね・・・・。)
灰原の目に涙があふれた。
(あなたといるときだけお姉ちゃんのこと忘れられたのに・・・。あなたがいたから一人じゃなかったのに・・・・。私を一人にしないで・・・・。)


「おー哀君遅かったの〜。」
「ええ、江戸川君が交通事故にあって・・・。」
「新一君が!!平気だったのじゃろ?」
「ええ、でも・・・・。記憶が戻らなかったけど・・・・。」
「じゃあ新一君だったことも覚えてないのかもしれのう。」
「ええ明日彼に聞いてみるわ。」


次の日  帝丹小学校に灰原は着いた。
「あっ灰原さん、おはよう。」
「おはよう、歩美ちゃん」
「あれからどうだった? どうしたの灰原さん。顔色悪いよ。」
「江戸川君交通事故にあっちゃって・・・。」
(また涙が止まらない・・・。)
「えっ交通事故・・・?う、ウソでしょう?昨日まであんなに元気だったのに・・・。」
「もう・・・意識はあるんだけど・・・・記憶が抜けちゃって・・・。」
「えっ」
歩美は手を動かしているのをやめてしまった。
「本当?」
「本当よ・・・。認めたくないけど・・・。」
そこに元太と光彦が現れた。
「よっ!おはよう。おい二人ともどうしたんだ?落ちこんじゃって元気出せよ。」
「おはようございます。あれ、コナン君遅いですね・・・。どうしたんでしょう。」
「コナン君は今日これないよ・・・。昨日の帰り交通事故にあったんだって。」
元・光「え・・・・。」
「本当よ。しかも江戸川君の記憶も、戻らなかったの。」
「じゃ〜さ今日コナンの見舞いに行こうぜ。俺達のことも思い出してもらおうぜ。」
「そうですね。何もしなければ始まりませんもんね。」
(この子達は強いわ・・・・。私も強くなりたい・・・。)
「歩美ちゃん元気出してください。きっとコナン君も記憶を思い出しますよ・・・。」
「そうだね。光彦君ありがとう。」


学校が終ってコナンが入院している病院に3人は向かった。
「コナンがいね―とつまんねーな。」
「そうですね。」
病院にたどり着いた。
「あの〜、すいません。江戸川君は何号室に入院していますか?」
「503号室ですよ。君達小さいのに見舞いに来たんだだね。偉いね。」
「ありがとうございました。」
トントン
「コナン君はいるよー。」
コナンはアルバムを見ていた。
「え〜っとまずは名前からだね。私は歩美。」
「僕は光彦です。」
「俺は元太。少年探偵団の一員だぜ。コナンも。」
「やっぱりそうかなんか本能みたいに事件がないかうずうずしてるからな〜〜。昔から探偵やってるのかな〜って思ってたんだ。」
「何か思い出した?」
と灰原。
「いや・・・。まだ何も思い出さないんだよな・・・。」
それから元太達はコナンに今までの解決した事件のことを話した。


「あっもうこんな時間!!元太君達かえろっか?」
「そうだな」
「灰原さんはどうしますか?」
「そうね・・・、もう少し残っているわ」
「じゃ〜あね。灰原さんまた明日。」
「ええ、さようなら。」
「江戸川君、自分は小学生だと思う?」
「ああ、そう思うんだけど、自分で言うのは何だけど、小学生で習わない問題もスラスラ解けるんだよ・・・・。自分でもおかしいと思うぜ・・・。」
(どうしようかしら・・・・・。江戸川君が工藤君だってこと言おうかしら・・・・。でもそのことを知ってしまうと私からあなたは離れていってしまう・・・・・。また一人になってしまう・・・・。)
「そういえば工藤 新一って誰だ?この人がんか引っかかるんだよな・・・。」
「蘭さんの好きな人よ。そして新一もきっと蘭さんのことを好きなんだと思う・・・。」
(言えない。やっぱり工藤君があなただってことあなたに知ってほしくない・・・。)
「そうか・・・・。」
「じゃあ、そろそろ帰るわね。江戸川君。」
「ああ、またな。」
次の日
プルルルルルル プルルルルルル ・・・・・・・
「はい、毛利探偵事務所です。あ〜服部君?」
「久しぶりやな〜。ねーちゃんところで工藤・・・・コナン君おるか?」
「コナン君なら交通事故でいま入院中よ。」
「え〜〜!!そうだったんか・・・。いま仕事の関係で東京におるんやけどいまからそっち行くわ・・・。」
「ありがとう。服部君。ただコナン君、記憶が戻らないみたいなの・・・・。」
「そうなんか・・・。ま〜ともかくそっちに行くわ。待ってくれ。」


服部と蘭がコナンのいる503号室にはいっていた。
「じゃ〜服部君、私用事があるから先に帰ってるね。」
「おう、おおきに。」
蘭がドアを閉めていった。
「俺は服部平次や。西の名探偵よろしくな。」
「よろしく。服部兄ちゃん。」
「兄ちゃんって少し抵抗あるな・・・。昔のように服部でえーよ。というか同い年やもんな・・・。」
「俺と服部がおないどし・・・?うそだろ・・・。」
「おいおいそのことも忘れたんかい・・・・。お前の名前は工藤新一って名前で黒の組織に薬飲まされて体が小さくなってしもうたんやないか・・・。」
ズキーン
「頭・・・痛い・・・。」
「おい、工藤大丈夫か・・・・?」


「あれ・・・?服部・・・?」
「よかった・・・・。工藤・・・いま頭痛で倒れたんやで。」
「そうなんだ・・・。でも江戸川コナンっていう仮の名前だと
いうことも、昔のことも思い出した・・・・。」
「思い出したんか工藤今までのこと・・・・。」
「あ〜思い出した。」
「よかったな〜〜。」
「サンキュー!!。服部」


そして1週間後コナンはようやく学校に復帰した。
「あ〜!!コナン君久しぶり!!もう元気になったの?」
「ああ、もうバリバリさ!しかも記憶取り戻したし♪みんなのおかげさ、ありがとう。」
「よかったですね〜〜コナン君。」
「よかったな。コナン。」
「本当?よかった〜〜〜!」
「みんな心配かけてごめんな。」
灰原が学校に到着した。
「あっ灰原さんおはよ〜〜コナン君戻ってきたよ!!しかも記憶も戻ったんだって♪」
「え・・・。本当・・・・?おめでとう。」
「ちょっといいか?灰原。」
「ええ・・・。いいわよ。」
二人あ場所を移動した。
「お前俺がジコル前にさ、告白しただろ?それの本当の返事。」
「返事はもう聞いたわよ。蘭さんが好きなんでしょ?」
「ああ、昔はな。でもこの頃俺自身心に変化があってさ気になるやつが出来たんだ・・・。それがお前だよ////////。そんな時にお前から告白されて俺はどう答えていいのか分らなかったんだ。あのときとっさに言っちゃったけどそのこと悩んでたら車にはねられた。」
「私はもう一人にならくてすむの・・・・?」
「ああ、一緒にいよう。」
灰原の顔から涙が落ちた。
「ごめんなさい・・・!江戸川君が記憶を失ったとき私は工藤君だってこと黙っていてしまって・・・。本当にごめんなさい・・・。」
「おい、そんなこと気にしてたのかよ。俺は何も気にしてねーからな。それに俺、記憶喪失になってから記憶って大事だな〜って思ったんだぜ。だってそうだろ?灰原とであったときのことも忘れちゃうってことなんだからさ。でも、昔蘭が好きだったっていう過去は消えない。だけどその他にも消したくない過去もあるだろ?」
「ええそうね。私もお姉ちゃんが死んじゃったことは忘れたいけれど生きていたときはわすれたくないものね・・・。」
「それに過去があるから今があって本当の俺がいるってことだろ?過去お知らない俺なんて本当の俺じゃないそんな気がする。これからは二人で将来のための記憶を作っていこう。」
「ええ。」

お姉ちゃん、私もう一人じゃないわ。隣に一緒に歩いてくれる人がいるから・・・。

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