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また逢いましょう

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 さようなら

 

 さようならという言葉だけ

 

 この部屋に置いていく

 

 いつかもう一度

 

 引かれ合い巡り逢って

 

 さよならと笑って言える日まで

 

 

 

 荷造りなんて、必要ない。もともとこの身ひとつ。

 連れていくのは勇気。置いていくのは匂い。

 優しいあなたの、匂い。

 

(ごめんなさい……)

 

 少しの後ろめたさは、寂しさと似てる。

 黙って消えることで、この想いも昇華する?

 

 ひとりに、なるの。

 

 私の周りの優しい人たち。

 愛すべき、そして愛されるべき人たち。

 疵付けることしか出来ない私。

 時には、泣きたくもなる。

 あなたに縋り付きたくなることもある。

 でもそれは全部、嘘。

 綺麗事で飾りつけた、綺麗な綺麗な嘘ならいい。

 

「さようなら」

 

 さようならという言葉だけ、口に出して呟いた。

 そしてこの部屋に置いていく。

 いつかもう一度、巡り逢えたら。

 そんな愚かな私の祈り。

 さようなら。

 繰り返し自分に言い聞かせてる。

 痛々しい姿をした、疵だらけの可愛いノルン。

 それでも、引かれ合った二人なら。

 さようなら。

 いつかもう一度、巡り逢いたい。

 ありがとうと笑って言える日には。

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