第3の被験者

.

『…兄貴、こいつを殺らないんですかい?』
「………ブラッドは組織を裏切ったが、後々役に立ちそうだ…。本部に戻ったら研究班に渡し、記憶を消しておけ」

ジンはそう言って愛車、ポルシェ356Aを走らせた。





―阿笠邸―
「…くそっ!!!」
「油断…したわね……」
「…………………」
「――――ん?G&W……………!!!まさか――」
「そんな事有り得ないわ!彼らならこんなメッセージ直ぐに消してるは…「でも、これ以外考えられる訳ねえだろ!」

コナンは灰原の言葉を遮り、大声で叫んだ。

「…し、新一くん、哀くん…、話しがあるんじゃが…」

博士が重々しく唇を開き、リビングに向かった。

「これは―――、ついさっき哀羽君からもらいうけたメッセージビデオじゃ」

『ザーーーーーー…』

数秒ほど砂嵐が続くと、

『よっ』

突然画面に哀羽の姿が映った。

『お前達が――、このビデオを見ているってことは…俺は、もうお前達かこの世から姿を消してるってことだな…』

画面に映る哀羽は、声のトーンを下げた。

『新一、シェ…いや、宮野、博士、探偵と科学者の間に手紙を隠しておいた。お前らなら直ぐに分かると思うぜ。なんせ、高校生名探偵と名科学者2人がいるからな』

そして、またビデオは砂嵐の画像になった。

「…探偵と科学者の場所…ね…」
「簡単な暗号ね…」

コナンと灰原はそう言って工藤邸と阿笠邸の間に向かった。
そこには、予想通り、ビニール袋に包まれた一つの封筒があった。

「どれどれ…?

【流石…なんて言わなくても、直ぐに分かっただろうな。…工藤、宮野、一つ―――、謝りたい事がある。
 ・  ・  ・ ・ ・  ・ ・  ・  ・ ・ ・  ・ ・ ・  ・組織は新薬なんて作ってはいない。俺が飲んだのはお前らが飲んだのと同じ、APTX4869だ】

「なっ―――!?」

【この手紙を読んでいる日が俺が博士にビデオを渡した日と同じなら――このまま下に目を移せ】

コナンと灰原、そして博士は、書いてある通り下の文章に目を通した。

【――俺は、数日前博士の家の前までたどり着き、意識を失った。だが、目が覚めた時、俺は『哀羽滿』と言う科学者の家にいた。その人の話しによると、その人は博士の研究者仲間で、暫く預かっていたらしい。
それから3日後、俺の相棒、コードネームはマリー…というんだが、こいつも滿さんの家に住むようになった。なぜかは知らないが、こいつは元の姿だった。元気になると、マリーは俺にある情報を教えた。内容は、『組織の本部が移動し、10月24日に、本部でその会議が開かれる』というものだった。この文を見ていると言うことは、3ヶ月後にこの会議は行なわれる思う。この会議は各地の支部の最高幹部が集まる。組織を叩き潰すには、今日しかない。場所もマリーから教えられた。米花町12番地27丁目だ】


博士に渡した日の分はこれで終わった。

「…米花…町だと!?」
「そんな……まさか私達のことをかぎつけて!?」
「それしか考えられねえだろう!」
「ま、まあ冷静になるんじゃ、2人とも」

「なに言ってんだ!もしかしたら、博士が捕まってたかも
しれねえ「まって、ビニール袋の中に何か入ってるわ」

灰原はそう言って、袋の中にある物を取り出した。

「………なんだ?」
「…フ…、彼らしいわ…工藤くん、これ…解毒剤みたい」

灰原はそう言って2錠の解毒剤を見せた。

「………これを使って、組織を叩き潰せってか?」
「…違うみたいね、ほら、この手紙の下を見なさい」

手紙の下にある、P.S(追伸)を見ると、
【袋の中にある解毒剤は、組織がつぶれた事を確認してから飲め】
と書かれていた。

「……のう、この…米花町12番地27丁目って…つい最近出来た、『米花セインビル』じゃないか?」

「ええ―――…でも、そこは住宅街の中よ?彼らなら――」

「石に漱ぎ、流れに枕す…なるほどな……奴等、住宅街なら絶対警察は嗅ぎ付けないと思った訳か…」

コナンは妖しげに笑い、「勝負は3ヶ月後か。こっちも手勢を増やさねえとな」と言って阿笠邸に入っていった。





―米花ニューセインビル―

「ぐっ………ちくしょう、ウォッカのやろう…」

「……ん?目が覚めたか。起きなければ苦しみも感じなかっただろうに。…くっくっく……良し、微電流を流せ…脳細胞の一部を破壊する程度の強さでな…」

「な―――――…ぐわぁああああああぁぁ!!!」





―後書き―
え―――、哀羽…もといブラッドさん、捕まりました(ぉぃ
これからどうなるでしょう!?
次がいよいよ最終話です!いえ、本当に!



――――あ、ちなみに、哀羽(ブラッド)の実年齢は18歳です。
つまり!灰原(宮野)と同じな訳です。

灰原藍より

★感想は灰原藍様まで★

BACK